大人のクソ英語

フリーで翻訳をしている会社員の、英語にまつわるアレやこれや。

英語に対するモチベーションの高め方 ー背水の陣的なやり方ー

  ブログを始めるにあたって、まず、なぜ英語を学ぼうと思ったのかを書きたいと思います。それは、遡ることおよそ10年。まだ僕が20代だった頃から始まります。

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きっかけ

リーマンショックで日本経済が大混乱の最中、当時僕は英語が全くできないただのSEでした。


毎日つまらない仕事と長時間労働に疲労困憊しながら、このまま土日だけが楽しみな人生を送らないといけないのかなーとか考えていた、そんな折。

 

我が社もいよいよ景気が芳しくないってことで、早期退職を募りだしたのです。しかも、どこぞの就職斡旋業者への紹介と、退職金をかなり多めに出すという条件付きで。

その時まで「退職」なんてものは自分に無縁だと思っていたのですが、「日常を変えたい」と常に思いながらも何もしてこなかった僕にとって、それはまさに千載一隅のチャンスのように思えたのです。

 

自分はもともと文系出身で、SEという仕事に向いていない。しかも今回結構なお金もタダで貰える。じゃあ、ここで辞めてジョブチェンジだ、と。

 

「何とかなるだろう」と勢いで、本当に考えもなく辞めてしまいました。当時は(まぁ、今でもだけど)本当に考え無しで、リーマンショックの勢いがどれほどのものかわかっていなかったのですよね。それくらい若かったですし、第二新卒でもギリギリ通る年齢でした。

 

で、結果から言えば、大失敗に終わりました。

 

この不景気の中、SE関連の資格と経験しか持っていない人間を、誰がSE以外で雇うかという話です。

 

実は退職の1ヶ月前、業務の関係で社会保険労務士の資格試験を受けていました。自己採点ではギリギリ合格だったので、「SE以外の」資格を手土産に社労関係の仕事にでも就こうという皮算用があったわけです。(今考えると、信じられない)。

 

ちなみに、退職後に判明したのですが、試験はギリギリのところで落ちており、そもそも社労関係の求人なんてほとんどありませんでした。

 

それからは、手当たり次第色々なSE以外の職種に応募しましたが全部ダメ。雇用保険も切れそうな6ヶ月目にして、とうとうなりふり構っていられなくなり、ようやく就職できたのは小さなシステム会社でした。給与は100万以上も下がるという、最悪の再スタートとなるのでした。

 

会社を辞めてから

残念ながらSEに戻った僕は、より安い給料で働かざるをえなくなりました。実際のところ、「より安い」というのは語弊があって、最初に勤めていた会社の給料が実は、割と業界の中でも高い部類だったのだというのはこの頃になってようやく気づいたのでした。そして、この新しい会社の給与は業界水準以下だと気づくのも働き始めた後のことです。仕事やお金にあまり関心がない人間だったのが災いして、全くそういう点に疎かったのです。

 

しかも働き始めてすぐに、とある大企業Nに出向をする形で働くことになったのですが、一週間たってもIDカードを作ってもらえず、入退館が自由にできないという非常にイラつく展開になったのです。

しかしながら、業務上どうしても一瞬外に出る必要が日に何度かありました。そんな時は非常に面倒な手続きを、すごい時間をかけてやっていたわけです。

 

ですがそのおかげで仕事は滞り、毎晩10時以降の帰宅となっていたのです。ちなみに残業代は出ません。いい加減腹が立っていました。

 

そこで取った行動が他人のIDを借りるということだったのですが、なんとも警備の方優秀で、IDの顔と一致しないのがバレてしまい、警備室に連行されるという事件を起こしてしまったのです。SEに戻って二週間目の出来事でした。

 

出向先に多大な迷惑をかけたということで、うちの社長は、僕の給料を3ヶ月間1割カット、ボーナスも無しという処分にしました。

 

ITリテラシーが低すぎたのは認めますが、そもそも「多大な迷惑をかけた」相手がこっちに多大な迷惑をかけてくれてたんだという幼稚な主張など通ることはなく、その処分を受け入れざるをえない現実だけが、そこにはあったのです。

 

さすがにこの件で家計が大ピンチとなったことも相まって、しっかりと問題に向き合い始めました。

 

「このまま、以前より最悪な環境で、以前よりお金に不自由で、そして以前より嫌いなった仕事をしている現状をいつまで受け入れたらいいんだ?だけど、この不況でまた転職というのは現実的ではないし、うまくいっても、結局SEに戻るだけだろう。自分が変わるしかない…!」

 

この瞬間こそが!僕が英語と出会った時…ではありませんでした。

 

この瞬間、僕は不労所得を得られる行為、言い換えればFXに手を出すことを決めるのです。人生を変えるために!

 

そしてどうしようもなくなる

 

英語に出会う前にFXに出会った僕は、二ヶ月で20万円を溶かしてしまいました。

 

で、その後も懲りずに挑んで、合計で40万円ほど溶かしまして。原因は、とにかくレバレッジを高くして大きくかけていたことにあります。なので、一瞬でも期待の方向に行かなければ、大きな損失となるのです。しかも、変なところで忠実な僕は、何かに書いてあった「損切り」を毎回きちんとしており、それが積もり積もってこの額に。※たらればですが、放置しておけばある程度は勝てていました。

 

というわけで、FXに活路を見出せなかった僕が次に見つけたのが、そう、英語!

 

…ではなく、アプリ作りでした。スマホ用のアクションゲームを作ろうとしたのです。そのために必要なマックを20万円はたいて買い、プログラミングの本も買い、自ら退路を断つ形で、アプリ作りに没頭しようとした…のです。

 

ただ、これも5ヶ月ほどでリタイアしました。原因は、壮大な物を作りすぎようしており、ただでさえ深夜まで仕事をしている平日に、作業に割ける時間はあまりなく。

鈍亀のスピードで作っていると、その間にiOSのバージョンが上がり、それに合わせたアプリにすべく微調整などのイベントも加わり、5ヶ月後にできていたのは、動く主役キャラクターと、物理演算プログラムのベース程度のものでした。

 

さすがにこれでは完成までに何年かかるかわからない。

そもそもプログラミング好きではないので、スピードアップも期待できない。

 

八方塞りとなり、いよいよ何か資格を取るなりして転職するしかないということにようやく気づきました。後少しで取れそうだった社会保険労務士資格にもう一度チャレンジするという手もありましたが、前回の転職活動時に、この仕事がどれだけ泥臭く、かつ最低な経営者たちを脱法すれすれで助けなくてはならないものなのかを本音で語ってくれた事務所の先生がおり、社労士への情熱は失せていました。

 

「学生の時、何が好きだったかな…」。そういうところからまず考えてみると、ああそうだ、アメコミが好きだったということに気がつきました。でも、当時翻訳版なんてほとんどなく、原書は難しくて理解できなかったなぁ。英語ができればなぁ…。

 

いや、待てよ。英語はそんなに成績悪くなかったじゃん。しかも、今は英語がすごく重宝される時代だぞ。「英語だけできても使えない、それより仕事を覚えろ」って人は多いけど、できて損するわけじゃないし。よし、英語するか。というか、もうそれしかない。

 

かくして、どこまでできるかは全くわからなかったものの、英語を武器にしようと誓ったのでした。

 

今思うことーイヤイヤの英語は時間の無駄

僕の場合、こうやって色々な可能性が潰され、お先真っ暗になった状態でようやく重い腰があがったのですが、実際追い詰められないとできない人ってけっこういるんじゃないんでしょうか?ちなみに、僕は英語に大してコンプレックスはありましたが(今もある)、嫌いではありませんでした。なので、たまーに、英語勉強すっかとテキストを開いたりもしましたが、3日坊主で終わることを繰り返していました。

英語できなくても何とでもなったからです。

 

思うに、会社の昇格要件とかでTOEIC受けろとか、社内公用語を英語にしようとか、受験英語を4技能にするとか、バカバカしいながらも、人を「背水の陣」に追い込むという意味ではある意味正解なのかなとも思います。

 

とはいえ、それでも英語ができる日本人が多くならないのは、結局どこか逃げ道があるからだと思うんですよ。例えば、仕事バリバリできる人は、まぁ。。。英語できなくてもあの人はいいや、みたいな空気があったり、できない派が多数なんだから今勉強しなくてもいいやとか、ある程度点を取るテクニックは身につけたから、基準点さえ超えれば結果オーライとか。

そもそも、普段英語なんて使わなくても何不自由ないですし。

 

なので僕から言えることは、

そういう人は無理しないでいいってことです。無理に勉強しても中途半端な英語しか身につかないですし、それよりは他に興味のある技能を高めたほうが生産的でしょ?

 

なので、「いやいや」で勉強する人は、もうやめましょう。

 

嫌だけど英語が必要な人は、まず、自分が英語できなきゃ人生終わるくらいに感じるまで放置しましょう。勉強しているという安心感でダラダラ時間を費やしても無意味です。

それに、だいたいTOEICで700くらいなら、本気でやれば半年で取れます。なので安心して勉強をやめてください。

 

もしやめたのに、全く焦りがでなかったら?

それは、本当に英語なんて必要なかったからで、やめて正解ということです。